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『がっこうぐらし!』なる漫画を5巻まで読んだ感想

7月放送開始の新作アニメ『がっこうぐらし!』。その第1話が個人的にはかなり衝撃的で、気がついたら原作を買って読んでいて最終的には感謝の大号泣? とまあそんなお話です。



極力ネタバレを避けた感想にはなりますが、とりあえずアニメの第1話をご覧になったうえで読んで頂ければこれ幸いということで。第1話のネタバレを気にしない方はそのままどうぞ。

一応第1話ネタバレ防止のため15行ほどの空白を設けておきます。















アニメ第1話を観て頂ければ分かりますが、この作品は何らかの理由で街中にゾンビが跋扈するようになった世界でのお話であり所謂ゾンビホラーです。

ほのぼの日常系を装い、実はゾンビホラーでした。っていうのがアニメ第1話。このネタばらしの仕方がなかなかに秀逸でした。

主人公たち(女の子4人+女教師1人)はゾンビ化現象というかおそらくパンデミック的な何かを運良く逃れ、学校で立てこもり生活を送っています。そのうち主人公のゆきちゃんはその過酷な環境に耐えられなかったのか精神に異常をきたしており、幻覚、幻聴、妄想などの症状が出ています。ゆきちゃんには荒廃した校舎がありし頃の校舎に見えており、そこには今はなき生徒たちの姿もあるようで、彼女はその生徒たちと一緒に授業を受けているつもりでいるようです。

つまり第1話の冒頭から終盤までをゆきちゃん視点で描いたことで、視聴者をほのぼの日常系と錯覚させた訳です。その後同行していたみーくんというキャラの視点に移り、荒廃しきった教室の中で1人で見えない何かと話しているゆきちゃんという狂気が映し出されたのです。さらに俯瞰で校庭に無数のゾンビが、という具合です、

このネタばらしまでのタメ方はアニメのほうが格段に秀逸だったと思います。原作は結構あっさりです。アニメ第1話は原作者が自ら脚本担当していますので、より良いものという本気具合が伺えるなあ、と原作読んだ後では思いますね。

出落ち感が半端ない作品ではありますが、ところが奥さん、巻数を重なるに連れて面白くなっていくんですよ。ちょっとした疑問点だったりもしっかり回収されますし、思いの外設定がしっかりしています。さらには仲間同士の絆というかそういうものが段々と表に出てきて、彼女たちを応援したい気持ちになっていくと思います。

なんだかんだで「え? マジかよ……」と言いたくなるような波乱をいくつか乗り越えた先に訪れた5巻の卒業式シーン(意味深)。あそこはもう反則でしょってぐらい泣かせに来ていて、これまでのことはこのシーンのためにあったのかというほどの熱量でした。「ありがとうっ……!」と圧倒的感謝でもう色んな汁がブシャーですよね。物語も一つの区切りでしたし、第1部の最大の見せ場を最後の最後に持ってきたなあ、と。いやあ、素晴らしかった。

ということで、女の子同士が仲良くしているのが好きな方、館脱出系のゲームが好きな方、ほんのりゾンビに耐性のある方、シャベルをメインウェポンとして使用しているツインテール女子が好きな方におすすめの作品です。

日常系ゾンビホラーという新ジャンル、皆さんもいかがですか?

ということで以上、感想でした。ではでは。


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