Quantcast
Channel: ゲッツー同好会
Viewing all articles
Browse latest Browse all 73

年末だし秋アニメを振り返る

$
0
0

早いもので今年も暮れも暮れという訳ですが、いかがでした? この一年。個人的には体調を一切崩さなかったのがなりよりな一年でしたね。近年は隔年で長期入院するはめになっていますので来年は要注意ですね……!

 それでは本題の二〇一四年秋アニメをパパっと振り返っていきましょうか。ここでの秋アニメの定義は十二月中に最終回を迎えた作品ということに致します。満足度が高かった順に感想を書いたりなんかしちゃったりします。若干ネタバレ注意です。

『Fate/stay night [Unlimited Blade Works]』

 言わずと知れたFateシリーズの原点の再アニメ化。今回はその前半部。原作再現が素晴らしく、アニメもとにかく動く。作画は京アニには劣ると思うが、動きは京アニのそれを凌駕するほどに良く一切の妥協もない。

 ただ、原作再現を最重視しているせいかテンポを犠牲にしている感があるのは否めない。個人的にはそこが唯一のマイナス。それ以外は完璧であるので、四月からの第二期にも期待せざるを得ない。
『結城友奈は勇者である』
 単なる日常系アニメのような雰囲気を出しておきながら、その実はまどマギ的なシリアス魔法少女アニメだったというパティーン。まどマギと比べるとかなり荒削りな雰囲気ではあるが、魔法少女の置かれた状況はまどマギが霞むほどに絶望的であり、キャラのイジメ具合は悪趣味の粋だった。

 しかしそのおかげか百合の旨味成分が三倍増しぐらいになり、友奈ガチ勢の東郷さんはもちろんのこと、犬吠埼姉妹の姉妹愛も泣けるほどに素晴らしく、他のメンバーと距離を取っていた夏凛ちゃんが最終話の一つ前で勇者部五箇条を叫びながら満開して散華していった姿も儚く美しかった。

 結局は投げっぱのご都合主義エンドではあったが、中盤から終盤にかけての絶望的な展開には夢中になれたし、良作であることは間違いないと思う。皆の満開による代償を一人で背負って体の機能も感情も失った友奈ちゃんを東郷さんが介護していくという結末だったら今年一番のアニメだったのだが……ほんと惜しい!
『ソードアート・オンラインⅡ』
 SAO第二期。ファントム・バレット編はほどほどに面白かったが、キャリバー編でその貯金を切り崩し、真顔でマザーズ・ロザリオ編に突入した感がある。しかしそのマザーズ・ロザリオ編は、個人的には第一期前半部以来の盛り上がりだった。第一期前半部のゲーム中で死んだら現実でも死ぬという緊張感とは違い、今度は感動方面での盛り上がりである。

 SAOはバーチャルリアリティ技術がゲームに応用され実用されている世界での話なわけだが、仮想現実空間にあるゲームの世界とリンクをするためには専用の機械を身に付ける。ナーブギアだったりアミュスフィアだったり。本来体を巡るはずの神経伝達をゲームの中のキャラに伝えるという技術が使われている。それが医療方面に応用されつつあるっていうお話がマザーズ・ロザリオ編である。神経伝達を遮断しているわけだから現実の体の痛みは本人には伝わらない。つまりは終末期医療で用いられるモルヒネ等の代わりとして期待されるということね。

 もともとSAOのようなバーチャルリアリティにフルダイブ出来るような技術は私のような全身性の病気でほぼ寝たきりの状態にいる人間にとっては福音になるとは思っていた。仮想現実とはいえその中で普通の人と同じように体を動かしたり出来たらそれはとても素晴らしいことだしね。まあ、緩和ケアにその技術が使えるんじゃね? っていう発想はなかったのだが。

 色々考えさせられる話であった。 
『グリザイアの果実』
 エロゲ原作アニメにしてはかなり気合が入っており、Fate級とまではいかないが十分にアニメ化成功パターンだった。原作絵師の渡辺明夫さんがアニメのキャラデザや総作画監督に名を連ねているだけあってキャラはめちゃくちゃ可愛いかった。4月から続編のアニメ化も予定されており、最後まで作るよっていう気合は素晴らしい。

 ただ尺が足りず個別ルートがダイジェスト展開になり深みもあったものではなかった。原作は面白そうというのは伝わってきたので販促としては成功だったのではないだろうか。余裕がある人は原作をやったほうが良さ気である。
『アカメが斬る!』
 はじめはファンタジー世界を舞台とした必殺仕事人といった雰囲気だったが、シェーレが死んだ辺りから不穏な雰囲気になり最終的には登場キャラのほとんどが死ぬという悪夢のようなアニメだった。

 やはりエロゲライター原作というだけあってキャラは敵味方関係なく皆魅力的だった。こんな感じで敵陣営も魅力的な作品は好きだ。なのだが……感情移入しては悲しい事になってという繰り返しでちょっぴり鬱だった。ちなみにホモの兄貴が死んだのが一番悲しかった。

 原作では主人公タツミとマインが存命らしいので、ワンチャン原作を読むのもありかなと思った。タツミとマインはホントお似合いのカップルだったからなあ……。

棺姫のチャイカ AVENGING BATTLE
 チャイカ第二期。実のところチャイカはガズ皇帝が新しい体を手に入れるために遺体を収集するよう仕組んだ道具も同然の存在だった、というのが今回の話の肝。ガズ皇帝が復活しても見た目が初音ミクな人型の最強兵器みたいなのが、実は起動してくれた白チャイカに恩を感じていてあっさり裏切るという結末だったわけで正直肩透かしであった。

 まあ、白チャイカが今回も可愛かったので他のことは全て目を瞑る事にする。主人公御一行は皆好きだったし、全体を通してもダークな雰囲気は好きだった。
『トリニティセブン』
 厨二設定が全く頭に入ってこずストーリーもあって無いようなものだったが、何かとハーレムでエロエロな雰囲気が良かった。主人公が鈍感ではなく欲望に忠実な点はむしろ好感が持てた。個人的にキャラはレヴィとリリス先生が好み。
『甘城ブリリアントパーク』
 ストーリーは微妙だったが薄い本が厚くなるようなキャラ満載で劇中のトリケン同様前屈みであった。京アニ制作なので作画は相変わらず職人芸の粋である。
『PSYCHO-PASS サイコパス2』
 サイコパス第二期。何が何だか理解出来ないまま終わってしまった。第一期も難解な会話だったりが多かったがエンターテイメント性は強かったと思う。今回は制作陣のオナニーという感じでいまいちついていけず、私のようなアホにはちと難しいアニメだった。

 私が観たのは以上の九作品。Fateがずば抜けて良く、ちょっと離れて結城友奈,SAO,グリザイヤ、さらに離れてその他がどっこいどっこいでついていくという感じでした。個人的にはほんわかとした日常物がなく、少し寂しかったのが正直なところ。なお、複数クール作品はSHIROBAKOと寄生獣を観ておりましたが、来クールも視聴継続するつもりです。

 今年のアニメもあとは大晦日の憑物語ぐらいなものですが、今年のアニメを振り返りますと個人的には『ご注文はうさぎですか?』が一番良かったかな、と思います。今年のコミケでは『なのは完売』に代わり『ごちうさ完売』というワードで高度な情報戦が繰り広げられたそうで、新しい時代の流れを感じますね。

 昔はごちうさのような日常系のアニメの面白さがわからなくて『けいおん!』でさえ三話で飽きる始末でしたけど、今では「憂ちゃん最高っすよね、ふひひ」という具合ですから不思議なものです。

 それではこんなところで。良いお年をお迎えください。

Viewing all articles
Browse latest Browse all 73

Trending Articles